田圃・堆肥・・・は放射能に汚染されていないだろうか.―宮城:林 周二 会員より

2012年02月03日(金) 8:02 pm   トピック・会員通信

 津波で塩水をかぶった水田では除塩作業として代掻きを丁寧に何回か繰り返して行い加えて除草作業のときも機械除草で田面を掻きまわすことでコメの収量がさほど落ちないという結果も出ています。もちろん、塩水を被った程度も様々ですし、塩水だけでなく沿岸部にあった石油等のタンクが倒壊し海水と一緒に田面を覆ったり、海水だけでなく瓦礫が積み重なった田圃では作付自体が禁止されたりです。塩水をかぶった水田での稲作に関連する論文を探索中です。
 
 津波による被害は天災とあきらめもつくのですが、東京電力福島第一原子力発電所のメルトダウンにともなう放射性物質のまき散らしによる農業への影響は宮城県県南部と県北部そして岩手県の南部にまで及んでいます。昨年春先の稲藁の汚染問題は国内いたるところに影響を及ぼしました。
 いま、例年にない低温の日の連続で春先の農作業も遅れがちですが、これから行われる床土の採取、自家製堆肥散布に向けて、あるいは堆肥の他所からの導入にあたって田圃が汚染されていないか、堆肥は汚染されていないか、譲られた堆肥がどこでだれがどのようにして作ったものかの吟味が必要です。
 心配しなければならないのは、米作りの準備に種まき用の床土準備があります。このときに使われる自給資材として籾ガラ燻炭があります。生の籾ガラでは放射性物資による汚染が基準内であっても燻炭にすると汚染度が基準超過の危険性があることです。
 
 原子力発電はもうやめさせるしか方策はありません。チェルノブイリの経験が日本に生かされていないのです。福島の経験を全世界共有のものとしなければなりません。
 原子力発電所はトイレのない高級マンションと言われています。金ばかりかかって役に立たない(生活できない)からです。一度運転させたら停止しても保守管理に何年も要ししかも放射性物質で汚染された廃棄物の最終的な処理方法が確立できていないのですから。                       宮城: 林 周二

コラム―(紹介)小泉武夫「食べるということ」民族と食の文化

2012年01月16日(月) 10:18 pm   トピック・会員通信

現在、NHKラジオ第2放送―NHKこころをよむ―シリーズで小泉武夫(東京農業大学名誉教授)氏の食についての講義が行われています。日本人の食をつうじて、日本型食文化の大切さ、地産地消の大切さと食料自給率の問題、発酵食品と老化の防止など毎回興味深いテーマで放送されています。例えば「いただきます」と食事前に言うのは日本人だけということです。人間が食べているのは水と塩以外は命。「あなたの命を私の命にさせてください」という意味が込らめれているという、食に対する日本人の心がそこにあるというのです。毎回興味深いテーマで放送されます。ラジオが聞けない人はラジオテキスト(定価800円)として本屋さんで販売されていますので内容を知ることができます。
[放送日]3月25日まで
日曜日 午前6:45~7:25
[再放送]
翌週日曜日 午後1:20~2:00