農園だより 大阪:赤木会員

キムチの材料を買いに大阪市鶴橋駅を降りると、多くの女子中 ・高生がコリアンタウンを目指して歩いている。民族衣装のコスプレの店もある。昔と風景は変わった。
30数年の昔、中学校の「朝鮮文化問題研究会」の顧問をしていた当時。生徒を引率して在日朝鮮・韓国人が多く住んでいる生野区御幸町の見学にきたものだ。当時の私は竹を削り竹ひごで朝鮮凧を作ることに熱中していた時代があった。
それが縁で刃物を研ぐ授業を始めた。
正月明けの道を歩いていると昔のことを思い出した。
話を本題に戻さないといけない。私は最近、技術史で物事を考えるようにしています。今回はキムチの材料、道具、加工方法についてです。

1.もし、入れる土器がないと食料は保存できない。土器が発明されたのは1万年前?

2.塩がないと長期の保存ができない。
製塩業はどのように発達したのか。

3.白菜はいつ頃朝鮮半島に伝わったのか。

4.唐辛子が朝鮮半島に伝来したのは17世紀。キムチに使われたのは18世紀の半ば、キムチが辛くなって、まだ300年もたっていない。

白菜、大根の種まきの時からキムチを想像しながら育てた。その他の塩や塩辛、唐辛子は会ったこともない多くの方々が作ってくれたものです。
写真のように本漬け出来ました。後は発酵におまかせです。
今年は技術史からみた人類の幸せを考えたい。
原発はいらない。

参考にした本のあとがきから引用
「つくる」ということは、物事をよりよく実感させてくれる方法だ。キムチをただ食べるのではなく、つくり方を体験することで、キムチという食べ物にこめられた知恵、その価値がよくわかると思う。
となりの朝鮮半島の国の人びとと仲良くするのに、キムチの辛い味、おいしさが役だってくれれば幸いである。
チョン デソン

(参考にした本)
チョン デソン 編
キムチの絵本
農文協 つくってあそぼう

2016.1.7 赤木俊雄
(写真) 大阪市生野区 コリアンタウン
白菜の塩漬け
キムチ本漬け