農園便り3ー大阪:赤木俊雄 会員より

2012年03月20日(火) 8:25 am   トピック・会員通信

卒業間近の中学3年生です。
大根は3月に収穫しました。袋の残っていたものを整理したら大きな大根でした。
ブドウは入学したときに植えたもので在校生に引き継ぎました。
もし、よくなかったら別のものを探します。

福島だより2ー食品の放射線物質検査やっとー福島:菅原宏一会員より

2012年03月18日(日) 3:00 pm   トピック・会員通信

福島だより2-食品の放射線物質検査やっと-

福島県 菅原宏一

東京電力福島第一原子力発電所が引き起こした放射能空中飛散事故以来、あちこちの農産物等から放射性物質が検出され、食品衛生法に基づく「飲食物に関する暫定規制値(野菜類・放射性セシウム:500Bq/kg)」を超えて出荷停止を受けるものが相次いだことはご承知のとおりである。福島市に住む我々の自家菜園の生産物も安全性は疑わしいのだが、定年退職後の間もなく高齢者に区分けされる身には、健康被害の問題は恐れるに足らずとばかり例年通り自家産野菜を消費していた。ただ、人様に差し上げるのは恐れ多く、進んでもらってくださる人以外には行き場が無かった。一般市民向け食品放射性物質測定施設の早期開設を望んだが、福島市に「放射線モニタリングセンター」1ケ所が開設されたのが2011年11月14日だった。1日の処理能力が30件というところに開設初日で予約200件、1週間で1100件とたちまち2ヶ月待ちの状況だと聞き、とても測定を申し込む気にはなれなかった。それでも、3ヶ月経ったら混雑は緩和されているだろうと、冷凍ブルーベリーの検査について2月16日電話を入れてみた。返事は、3月14日持ち込みならOKとのことで、まだ1ヶ月待ちの状態にあったが一応予約した。
 その後、2月末に「3月1日から市役所各支所で食品の放射能簡易測定開始」の回覧通知があったので、早速3月1日に吾妻支所に塩蔵ワラビの検査依頼の電話をしてみた。すると、同日午後の持込みに間に合うとのことで、わらび1kg強を刻んでポリ袋を二重にして持ち込んだ。結果は7日に郵送されてきたが、セシウム137が24Bq/kgだった。ワラビは初夏に採りたてを何度か食べてはいたが、これで大丈夫だったと類推していいだろう。この日、小林芳正さん(全農研第40回大会の特別講演者)主宰・有機栽培自給菜園の会勉強会を3月14日開催との案内葉書も届いていた。これに出席すれば、ブルーベリーを放射線モニタリングセンターに持ち込むことはできない。8日、吾妻支所に電話を入れてみた。すると、翌日持ち込みでできるというので、予約してモニタリングセンターへの3月14日持ち込み分をキャンセルした。9日に持ち込んだブルーベリーの検査結果は、郵送で13日に届き、セシウム134が38、セシウム137が46、放射性セシウム合計84Bq/kgという結果だった。ワラビ、ブルーベリーともに放射性物質「検出せず」ということにはならなかったが、どちらも暫定基準値のみならず、来る4月1日からの新基準値(100Bq/kg)もクリアしていたことで少し安心できた。
 これが、「状況少し前進」といえる大震災1年後の状況だ。昨年夏のうちからこの食品放射性物質測定をやってもらえていたら、福島県民はどんなに安心だったことか。今は作物収穫期ではないので、貯蔵食品の放射性物質測定をすぐにやってはもらえたが、生鮮野菜が出回る春以降のスピード感はどれほどのものか?また、原発事故2年目の放射性物質の作物への移行はどんな具合になるものか?思案(不安?)はまだまだ続く・・・・・。

(3月13日記)

福島だより-2011~12年冬-福島:菅原宏一 会員より

2012年02月03日(金) 8:41 pm   トピック・会員通信

 1月28日、福島県庁を訪れた平野達男復興相は、佐藤雄平知事と会談し、知事が要望していた県内の18歳以下の医療費無料化を、「医療制度の根幹にかかわる問題」と見送る政権の方針を伝えた。放射線被曝が福島の子どもたちの将来の健康を脅かしているときに、国として特令を発動してでも真正面から向き合うべきと憤りを禁じえない。知事は、単独で無料化を導入する方針を示した。
    1月下旬、当地としては珍しく降雪続きで毎日雪かきに追われている。積雪の遮蔽効果なのだろうか、発表される福島市の空中放射線量の値がここに来て大きく下がった(元旦:0.9→1月31日:0.65μSv/h)。空中放射線量の値はともかく、事故原発が撒き散らした放射能は、いたるところで市民生活に大きく影を落としている。
   埒もない小生の定年帰農生活でさえ大きな狂いが生じてしまった。まず、田舎暮らしの醍醐味である野遊びが×。春の山菜、夏の渓流釣り、秋のキノコ採り、全て獲物が放射能汚染の恐れ有りということで御法度に。残されたのは冬のスキーだけということで、12月下旬から週1のペースで出かけてはいるが、他県からの修学旅行生の姿は皆無で一般客も少なく、リフトや食堂なども全施設開放とはなっておらず、うら寂しいばかりだ。
  野遊びと並んでの大打撃は、有機無農薬の自給菜園だった。圃場外から草や落ち葉を持ち込むことははばかられ、堆肥作りが暗礁に。石灰代わりにしていた薪ストーブから出る木灰も散布不可に。この冬は、貴重な有機資材である生ゴミと木灰を、“可燃ごみ”として市の焼却炉に送っている(晩秋には落ち葉も同じ扱いをした)。健康的循環型農法は放射能により抹殺されたままだ。我が家の手作り加工品の超主力、干柿も放射能により抹殺されてしまった。昨年11月、福島市にも柿の乾燥加工・出荷自粛令が出されたからだ。例年なら3000個以上の干柿のスダレが2階のベランダを埋め尽くし、歳暮として叔父・叔母や友人に送って喜ばれ、二次加工品の柚子柿巻きは境野米子さん(全農研第40回福島大会シポジウムコーディネーター・境野健兒氏夫人)のブログ上でお褒めいただいていたのに・・・。枝もたわわの柿の実が収穫されずに雪の中で朽ちている、むなしい光景をこの冬はあちこちで目にする。
雪中で朽ちるのを待つ蜂屋柿
(1月31日記) 
福島県福島市在住  菅原 宏一