「『生物育成』実践の手引き その1」の刊行にあたって
全国農業教育研究会
全国農業教育研究会(略して全農研)は、毎年夏季に大会を開催しており、昨年(2011年8月6~8日)は、大阪府立園芸高校を会場に、第41回大阪大会を開催しました。恒例の特別講演・シンポジウム・分科会に加えて、今回は主に農業科教員を講師に「実技講習」を企画しました。
これは、現地実行委員会の提案で今年度(2012年)から実施される中学校技術科の「生物育成」授業を展開するにあたって、その参考になればとの願いを込め、初めて農作物の栽培を生徒に指導する際の手ほどきといった内容を10部門開設し、実施したものです。
この実技講習をもとに、「農具の使い方」「土の働き」など栽培の基礎的な分野と、「種まきの基本」「ハクサイの栽培」など実際の方法をまとめて「『生物育成』実践の手引きその1」を作成しました。実習や実験などの実技指導は、座学の裏付けとなり「生物育成」の要となります。私たち全農研は、今回中学校技術科の必修となる「生物育成」の取り組みを小・中・高一貫した農業教育と位置づけており、この手引きを活用していただいて中学校の技術科で生物育成の実践が大きく広がることを期待しております。国民誰しも日本農業を正しく理解することが、世界的に食料事情の厳しい情勢の今日、きわめて重要な国民的課題だと考えているからです。この冊子が、いくらかでも実技指導の参考となり、これを機会に中学校技術科教員との交流が深まり、農の教育が理解され、内容豊かな取り組みがなされることを願っています。
この手引きを2012年2月に会員の皆様に送りましたが、それを見本としてできるだけ必要数注文いただき、最寄りの教育委員会、教育団体、教育関係者に配布・販売していただきたいです。会員以外のご希望の方は事務局までお申し出ください。謹呈分を除き 1冊300円(送料別)です。内容は以下のようになっています。
<もくじ>
「生物育成」実践の手引き刊行にあたって・・・・・・全国農業教育研究会
基礎編
農具を使いこなす・・・・・・・・・・・・・・・・・・髙坂 繁富 (3)
植物栽培における土の働きを理解する・・・・・・・・・林 周二 (5)
タネまきの基本 ・・・・・・・・・・・・・・・・・藤橋 雅嗣 (8)
栽培編
ハクサイの栽培 ・・・・・・・・・・・・・・・・・小塚 善三 (10)
プラグトレイを使ったパンジ-の種まきと育て方・・・・渋谷 清孝 (12)
応用編
ボカシ肥(ごえ)のつくり方 ・・・・・・・・・・・・・・・・ 西村 和男 (14)
発酵肥料と有機殺虫、殺菌剤・・・・・・・・・ ・・・ 塚本 昌孝 (15)
特別編
校内の樹木の手入れ ・・・・・・・・・・・ ・・・ 髙栖 敬 (17)
ジャガイモの比重によるおいしさ実験・・・・・・・・・鮎澤 義雄 (19)
(補遺)
作物栽培と肥料の施し方 ・・・・・・・・・・・・・・鮎澤 義雄 (22)
宮崎堅正 会員NO85-6
12 years ago
地元の中学校(熊本県山鹿市立菊鹿中学校)に手引き書を持参して出向き、教頭・教務主任に話してきました。市内の他の中学校にも紹介して下さるようにお願いもしてきました。
新潟:内山雄平 会員
12 years ago
私も遅くなりましたが村上市の教育委員会に出かけて教育長に会い、「手引き」の紹介を行ってきました。
教育長は即指導主事を呼び、2人に全農研の活動やこれまでの経過や趣旨について説明をする機会をえました。5月頃開く中学校技術科教員の研修に、私を講師にして話を聞いたらどうかと提案し、実施する方向で検討することになりました。驚きました。あとで、県教委の技術家庭科の指導主事に今年度の中学校の「生物育成」実施に当たり、研修を設けたかと聞いたら、実施はしていないとのことでした。村上市8校の中学校はあるうち、技術科教員を配置しているのは1人のみだそうです。理科担当の教員が当てるそうです。
宮城:林 周二 会員
12 years ago
義務制の教員組合の支部に手引を事前のアポなしで持ち込み説明したところ、4月7日に「春の教育講座」が支部ごとに(一部隣接支部と合同で)行われるのでその場で紹介してもらうことになりました。
これが弾みになって6日は仙台の宮教組書記局を訪問して手引の紹介を依頼する時間を作るつもりでいます。
週明けには教育委事務所を訪問しようかとも考えています。遅くなり何といわれるか解りませんが・・・・反応なくてもともとと思ってやってみます。
嬉しい続報が送れるいいのですが・・・・
林 周二